fygar256の俳句

オンライン句集 「猫に餌」

俳句3

病得て猶目出度しや三が日
お握りがいつものようにある五日
母親のメニューサボりて七草粥
疲れたら休む事です冬日
冴え返り出刃包丁の刃のごとく
永遠の赦しを胸に春の雨
春暁や眠りに眠り眠りけり
何あれど雅とすなり俳句道
春浅し昨日今日明日明後日と
サクラサク大学内の掲示板親は子離れ子は親離れ
花の野やしんがりに咲く八重桜
春菊の香りの強き鍋料理
青饅を食へば脳裏に祖母の笑み
佐保姫の絵を描くごとく花開く
言の葉に酔い花に酔い春麗
虎杖を買い来る母の得意顔
吾こそが花よと誇るチューリップ
デイジーが咲いているから今日休み
コンビニにお遍路さんの居る季節
幼稚園満天星躑躅のようであり
おほなゐに吾関せずの蝌蚪のあり
雨垂れやピアノ奏でる春の午後
軒下にみっつ並んだ燕の子
公園にタマタマ咲いたいぬふぐり
オリオンの虚空を射抜く光かな
この林檎香りがええと母の言う
もう会えぬ人も見るのか寒昴
大いなる矜持を流す麦とろろ
秋闌ける訳知り顔の占い師
情のある人が好きです大根干す
下校時に傘をつんつん露時雨
相対す棋士の傍ら朽葉あり
曼珠沙華此の世の血程悲しげに
冬茜遠き神武の時代より
文旦を剥いてくれろと言ふ老母
竹林寺土産物屋の冬灯
きんつばの一つ余るや冬の朝
冬将軍彼も炬燵に陣取れり
しばれるや風呂は極楽浄土なり
こりゃいかん炬燵で寝ては風邪を引く
凍て鶴が発掘されりシベリアで
沢庵とお茶を啜って爺気分
底冷えの底さえ奪う冬将軍
花八つ手目立たぬ者の姿あり
冬ざるる誰訪れぬ神社かな
寝てる間も寒さ感じる怖ろしさ
鳶が舞い漣立つは冬の海
名前なき猫の喜ぶ漱石忌
オリオンや北にUFO横切れり
冬銀河あれを渡れば夢のあり
雪女抱けば二人寝なお寒し
少々は心冷たき宇津田姫
葉牡丹の葉は幾重にも幾重にも
祟りそう怖い顔したお稲荷さん
本日は三寒かなと四温待つ
鰭酒をしみじみと飲む北の国
階段を冬がしんしん上がるなり
忘年会敵も味方もなしなりや